
【2016年10月レポート】シャトー・メルシャン テイスティング&マリアージュセミナー
2016.11.02
10月のセミナーは、これまで実施してきたセミナーとは少し趣向を変え、特にスペシャルな内容でお送りいたしました!
「シャトー・メルシャン テイスティング&マリアージュセミナー」は毎回、その月の「Monthly Chateau Merican」の内容と連動しています。10月は「秋の夜長にワイン語り。」として、特別に限定発売した『シャトー・メルシャン プレステージワインセット』のご紹介とともに、シャトー・メルシャンの最高峰のワインを生み出す栽培方法や醸造方法、そしてボルドー五大シャトーのひとつ、「シャトー・マルゴー」の最高醸造責任者だった故ポール・ポンタリエ氏との逸話などをご紹介しました。
〜シャトー・メルシャンの歴史を識り、その真価に触れる〜
今回のセミナーももちろん、その「Monthly Chateau Mercian 10月号」と内容をリンク。シャトー・メルシャン最高峰のワインとともに、1887年に日本で最初に誕生した民間のワイン会社『大日本山梨葡萄酒会社』をルーツにもつシャトー・メルシャンが、これまで歩んできた歴史、そしてシャトー・メルシャンが日本ワインの発展にどのように貢献してきたかなどを、米川正義講師のわかりやすく楽しい口調で、ご参加の皆様にお伝えいたしました。

いつもに増して熱のこもる米川講師の座学では、今回のワインの産地である“長野県桔梗ヶ原”と“長野県北信地区”に特にスポットを当て、日本でのメルロー栽培とシャルドネ栽培の歴史と苦難、過去から現在に至るまでのシャトー・メルシャンの栽培・醸造スタッフたちの工夫と努力の軌跡をご説明いたしました。
特に、今回のテイスティングには、シャトー・メルシャンでも最高峰のそうそうたるワインをご用意しただけに、それらがどのような経緯を経て、素晴らしいワインになったか、語る言葉は尽きません。
白はワイナリー限定品の『北信シャルドネ 無濾過 2012』のみ、あとはすべて長野県桔梗ヶ原で栽培されたメルロー種のワインとあって、産地・品種が同じでありながら、何がそれらのワインの違いを生み出すのかなど、なかなか聞く機会がないであろう話の数々を、皆様とても興味深く聞いておられました。
ワインのテイスティングに入ってからはさらにヒートアップ。これほどのワインを一度にテイスティングする機会はとても貴重なだけに、会場は非常に盛り上がりました。
まずはウェルカムドリンクの『日本のあわ 長野メルロー』に始まり、続いて白ワイン『北信シャルドネ 無濾過 2012』。ワイナリー限定、今年初リリースの新商品とあって、2時間前の抜栓、ワインチェックの際からスタッフも興味津々です。時間を追うごとに開いていく香り、まだまだこれから何年もの熟成が楽しみな若々しさに、シャトー・メルシャンのシャルドネの品質の高さをご実感いただいたかと思います。

そしていよいよ赤ワインです。今回ご用意したのは、今年リリースされた『桔梗ヶ原メルロー シグナチャー 2012』、『シャトー・メルシャン プレステージワインセット』で特別にご用意した『桔梗ヶ原メルロー シグナチャー 2005』、そして、知る人ぞ知る、ワイナリーのショップで各150本限定で販売していた、『VSP バリック・ヴォージュ 2003』と『VSP バリック・アリエ 2003』という、スターワイン目白押しのラインナップでした。
同じワインでありながら7年もの育成の差がある『桔梗ヶ原メルロー シグナチャー』。2012年は色も紫がかっており、豊富なタンニン、ブラックベリーのような香りがあり、まだまだ将来への期待が高まる若々しさが際立つ中、2005年ははっきりと2012年とは違う、熟成によるまろやかさや複雑さが心地よく感じられました。しかし2005年であっても、まだ若さがあり、さらなる熟成が期待できるポテンシャルの高さに、参加者一同驚きの声を隠せないご様子。

そんな中登場した『VSP バリック・ヴォージュ 2003』と『VSP バリック・アリエ 2003』。
これは、桔梗ヶ原地区のメルローで造られたまったく同じキュヴェを、それぞれ産地の違う原料で作った樽(バリック)で樽育成したという、双子のようなワインです。しかも大変貴重な長熟ものの2003年ヴィンテージであり、さらに、ワイナリー最後の在庫をこのセミナーで使用したという、もう二度と出会えないお宝ワイン。元が同じキュヴェとは思えないほどの香り・味わいの差は、それぞれの樽材によるもの。ヴォージュよりもアリエの樽の方が、より木の目が詰まっているため、ワインの育成の度合いが異なり、まったく違うワインとなったのです。
まさに飲み頃を迎え、熟成した素晴らしいワインとなった『VSP バリック・ヴォージュ 2003』。まだ可能性を感じさせ、さらなる熟成を期待させる『VSP バリック・アリエ 2003』。ご参加の皆様は、シャトー・メルシャンのワインポテンシャルの高さに、驚きの連続だったようです。

もちろんその後のマリアージュも大盛り上がりです。「フレッシュマッシュルームとパルミジャーノチーズのグリーンサラダ ハーブドレッシング」が、『北信シャルドネ 無濾過 2012』と素晴らしいマリアージュをみせ、「渡り蟹のリゾット サフラン風味」が『桔梗ヶ原メルロー シグナチャー 2012』の力強さにまったく負けずに引き立てあい、「フランス産鴨むね肉のロースト3種ベリーのソース」や「甲州ワインビーフ トウガラシのグリル トリュフ香る赤ワインソース」に至っては、どのメルローに合わせるか、皆様ご自身のベストマリアージュの探索をしながらも、もう二度と味わえない体験を存分にご堪能されていました。
今回も大盛況だった「シャトー・メルシャン テイスティング&マリアージュセミナー」。今後も皆様にシャトー・メルシャンを実体験いただく場として開催いたします。ぜひともご参加ください!お待ちしております!!
