遠野ビアツーリズム 2016 レポート

2016.09.15

【2016.8.20-21@岩手県】2016年8月20日から21日にかけて、一泊二日で「遠野ビアツーリズム 2016」を開催しました。今年の舞台は、数多くの民話の舞台として有名な“岩手県遠野市”と、120年余りの歴史をもつ緑豊かな“小岩井農場”です。初日の遠野市では、ホップ加工センター見学、ホップの収穫体験、ホップ畑で食事会など、ホップが主役”のイベントが盛りだくさんな企画でした。さらに、二日目の小岩井農場では、農場めぐり、バター作り体験、岩手の食材をふんだんに使ったBBQなど、岩手県の厳しくも美しい自然に体と心が癒される企画を実施しました。そんな、日常では出来ない貴重な体験いっぱいの「遠野ビアツーリズム 2016」から、今回はビールファンのみなさまに大好評のホップに関する話題を中心にレポートいたします。


ホップの里の、ホップ加工センター

ビールを心から愛する「遠野ビアツーリズム 2016 」ご一行が、最初に訪れたのは「遠野ホップ加工センター」です。

遠野は、昔から優良なホップが栽培され続けてきた“ホップの里”。その生産量は日本でトップクラスを誇ります。そんな遠野にあるホップ加工センター。バスを降りた瞬間に、フワッと香るホップのいい香り。まるで「おでんせ。(遠野地方の方言で、「いらっしゃい」の意)」とみなさまを歓迎してくれているようでした。

センターでは、遠野ホップ農業協同組合 佐々木組合長がホップ畑で摘まれたばかりのホップが加工されていくまでの過程を解説してくださいました。耳を傾けるみなさまの表情は、真剣そのもの。最後は、佐々木組合長の「安心して喜ばれるホップを作ろうと、日々努力しています。」との言葉に、「ビールの未来は明るい。安心。」とおっしゃる方もおられました。

ホップ収穫、初体験。

ホップ収穫体験は、収穫作業まっただ中のホップ畑で行います。フレッシュなホップがびっしりと実る緑のカーテンに、「わー。」っと感嘆の声が!「ビールはとっても好きだけど、ホップ畑って初めて見た。」「こんなに背が高いって知らなかった。(高さは何と5m50cm)」など、多くの方が初めての体験となるホップ収穫を前に、ワクワクされているようでした。

ホップのカーテンや爽やかな香りに優しく包み込まれながら、ホップ収穫体験がスタートです!
まずはトラクターが切り落としたホップの蔓から、“ビールの魂”とも言われるホップの実を摘みとる作業。瑞々しいホップの実をひとつ一つ手作業で摘みとりながら、「あぁ、こんなに小さな実の中に、ビールをおいしくする力がギュッとつまっているんだなぁ。」と、自然の力に感謝されている方もいらっしゃいました。

ホップ畑では“キリンのホップ博士”こと村上敦司のホップ講座も行われました。「もともとホップは、ハーブの一種としてリラックス効果が高いと言われています。その松笠状の実の中には、“ルプリン”という黄色い粉のようなものが入っていて、これがホップの苦みや香りの元なんです。」とのこと。摘んだばかりのホップの実から香るフルーティーないい香りに、「あぁ、ビールが飲みたくなる〜。」 「香りが味だね。」と、みなさまおもわず笑顔に!きっとこれも、ホップの持つ癒し効果なのかも知れません。

ホップ収穫体験では、みなさまにもトラクターでのホップ収穫を体験していただきました。 5m50cmもの高所にあるホップを茎から切り、運搬するために作られたホップ収穫専用トラクター。 高所の作業にもかかわらず、多くの方から「やってみたい!」と嬉しい声が。「いい汗かきました!ビールがもっと旨くなりそう!」「人の手がこんなにかかっているなんて、新発見です。」「作業台から見るホップ畑の形に感動しました!」なんて感想も。
多くの方が初めてのホップ収穫体験。いい思い出にしていただけました。

ホップ畑で、みんなでカンパイ!

ホップ収穫体験でいい運動をした後は、今日のためにとホップ畑に作られた特等席で、お待ちかねのビールタイムです。
机に置かれたビールを前に、みなさままだかまだかと待ち遠しいご様子。“ホップにカンパイ!”の掛け声とともに、食事会がスタートしました。「お疲れ様〜。」 「体を動かした後のビールって、本当に最高〜。」と、話もどんどん弾んでいきます。「ホップ畑の真ん中で“ビール、もう一杯!”と叫べるなんて、夢のような時間です。」と満足していただけました。

「遠野ビアツーリズム」は、スプリングバレーブルワリーの醸造家も参加するドリンクスだけのオリジナルツアーです。今年は、ジャパニーズホワイトビール“Daydream”の生みの親である醸造家の妻鳥奈津子が参加しました。 “Daydream”を飲みながら、妻鳥に“Daydream”の話を聞いておられたお客様もいらっしゃるなど、醸造家との距離がグッと近いのも「遠野ビアツーリズム」ならではです。

テイスティングで広がるビールの世界

食事会では、ビールテイスティングも行いました。上面発酵と下面発酵。乾燥ホップと凍結ホップなど。製造方法も、使用したホップも異なる4種類の試験醸造したビールのテイスティングです。 「遠野ビアツーリズム 2016」 のためだけに醸造されたビールのテイスティングとあって、みなさま興味津々のご様子でした。

試飲後は、“キリンのホップ博士”村上敦司や、“スプリングバレーブルワリー シニアマスターブルワー”田山智広の解説や意見交換会も行われました。「発酵方法やホップの違いで味はここまで変わるんですね。」「飲み比べると違いが分かりやすい。」「これ、さっき摘んだホップみたいなフレッシュな香り。」「で、これはいつ商品化されるんですか!」など、味の違いを楽しんでいただいたのはもちろん、たくさんのコメントが笑顔と共に飛び交っていました。

今回のテイスティングや意見交換会で、みなさまのビールの楽しみ方に新しい発見があれば嬉しい限りです。
みなさま、貴重なご意見ありがとうございました!

「遠野ビアツーリズム 2016」のレポートは、いかがでしたか?
今回ご紹介させていただいたのは、「遠野ビアツーリズム 2016」のほんの一部です。実際のツアーでは、ここには掲載できないほどの様々な貴重で面白い体験をしていただけます。また、ドリンクスでは今回のツアーの舞台。“ビールの里”遠野産のホップを使った新しいビールHOP FEST 2016も限定発売しております。これからもドリンクスにご期待ください!