塩焼きよりもビールがすすむ「サンマの味噌焼き」【今夜のラガーのおとも。#8】

2019.10.10

発売から130年、多くの人に愛されてきた「キリンラガービール」。この昔ながらのビールをよりおいしく愉しむために、料理研究家の瀬尾 幸子さんと“最良のおとも”を考えていく連載企画。思わずのどが鳴り今夜にでもつくりたくなる、それでいてシンプルで家庭的な“普段着のおつまみ”を、瀬尾さんならではの視点からご紹介します。

前号から3回に渡ってお送りしている、秋の味覚シリーズ。今月は一風変わった「サンマ焼き」です。

プロフィール

瀬尾 幸子

料理研究家。「どこででも手に入る食材でつくる、食べてくたびれない簡単でおいしい家庭料理」を提案している。得意なメニューは「ちゃっちゃとつくってホッとできる家ごはん」や、「なんだか飲みたくなる、おつまみにもおかずにもなる一品」。『ラクうまごはんのコツ』(新星出版社)『かけごはん100』『のっけごはん100』(主婦と生活社)など著書多数。

サンマに新鮮味を与える「味噌」

朝夕がぐんと涼しくなり、すっかり秋らしくなってきました。この時期、我が家に来た人によくお出ししている特別メニューがあります。それは、味噌でいただく「サンマの味噌焼き」。

青森県に地元の豆味噌と大根おろしでいただくそばがきがありますが、今回ご紹介するサンマの味噌焼きもたっぷり大根おろしを合わせます。 焼けて香ばしくなった味噌と大根おろしの組み合わせは、とにかく絶品。

この味噌焼きは味付けを「塩」から「味噌」に変えるだけの簡単なアレンジですが、いつものサンマの塩焼きが、食べたことのない新鮮な味に変わりますよ。

主役は「味噌」、そして「大根」

「味噌で焼く」と聞くと、しょっぱい味を想像されるかもしれませんが、青背の魚なので、味噌の濃い風味にも負けず、実はとっても合うんです。

作り方はサンマを焼いて味噌を塗り、仕上げにもう一度焼くだけ。塩焼きの場合はあらかじめ身に塩をまぶしますが、今回は一切使いません。まずは、サンマをそのまま焼いていきます。時間にすればだいたい10分程度ですが、焼き上がりのポイントは“目の色”。目が白く変われば中まで火が通った合図です。

焼き上がりまでのあいだに大根おろしをたっぷりつくっておきましょう。サンマの塩焼きに大根おろしはつきものですが、これは味噌焼きでも同じ。この料理を引き立たせてくれる大切な付け合わせです。

サンマの目が白くなったら、火から下ろして味噌を塗っていきます。味噌は焦げやすいのでサンマにきちんと火が通ってから、いったん取り出してたっぷり塗ってあげましょう。「こんなに塗ったら辛くない?」と思われるかもしれませんが、片面にたっぷり塗った味噌で裏側の身まで食べるので、これくらいでちょうど良いんです。

仕上げに味噌に焼き目をつけるため、もう一度焼いていきます。香ばしい味噌の香りがして表面に焼き目ができれば出来上がりの合図。味噌が焦げた匂いと、焼いたサンマの香りが混在して、匂いだけでも食欲が増してきます。

脂ののったサンマと香ばしい身の素組み合わせには、ラガーがよく合います。旨味があるけれど苦すぎない。そういうラガーだからこそ、おつまみにもアレンジが効くし、どんな料理とも合うんです。

こうしたなんてことのない焼き魚でも、調味料を変えてみるだけでいつもと違った味わいが楽しめます。この秋は、ぜひ味噌を塗ったサンマ焼きを楽しんでみませんか?

サンマの味噌焼き

<材料>

  • サンマ:2匹
  • 味噌:10g(お好みで)
  • 大根:1/4本
  • すだち:1個

<作り方>

@サンマは塩をせずに10分ほど焼いていく。
※ 目が白く変われば中まで火が通った合図です。

A大根をおろし金でおろし、軽く水気を切っておく。

B@を取り出し、ハケやスプーンなどでサンマの表面に味噌を塗り、味噌に焦げ目がつくまでもう一回焼く。
※ 片側のみに塗ります。

Cすだちをカットし、大根おろしを添えて完成。