夏の終わりにスパイスを。週末につくる、本格派カレー

2018.08.30

連日の猛暑で体はバテ気味、せっかくの週末なのにどこへ行く予定もない。かといって、家でじっとしているのもつまらない。そんな日は、いつもよりちょっとだけ手の込んだカレーづくりにチャレンジしてみてはいかがでしょう。普段は市販のルーを使って煮込むだけという人でも、この4つのポイントさえしっかりおさえておけば、スパイスからつくるカレーにだってトライできるはず。こだわりのカレーとともに用意するのは、こちらもいつもよりちょっと贅沢気分にさせてくれるクラフトビール。夏の疲れも吹き飛ぶ、素敵な週末になりますよ。

ポイント1:押さえておきたい基本スパイス

スパイスを使ってつくるカレーと聞くと、ハードルが高く感じる方も多いのではないでしょうか。何を用意して、どう調理すればいいものやら…。ですが実は、基本的なスパイスの配合さえ覚えてしまえば、あとは自分流のアレンジだって自由自在。まずはベースとなるスパイスを押さえておきましょう。

カレーに使うスパイスは、香りをつけるスパイス、色をつけるスパイス、辛味をつけるスパイスという3種に大別できます。辛味だけが勝っても、香りだけが際立っていてもいけないので、粉状に挽いたパウダースパイスと、香りの持続力が強いホールスパイスをバランスよく組み合わせて、おいしいカレーに仕上げましょう。

今回は、数あるスパイスの中から、クミンシード、コリアンダーシード、クローブ、唐辛子の4つのホールスパイスを選んで軸とします。エキゾチックな香りに、辛味、苦味がバランスよく引き立ちますよ。

ポイント2:香りを引き出し風味をつくる“テンパリング”

スパイスを選んだら、調理へ移りましょう。まずはスパイスカレーの醍醐味、“テンパリング”です。

手づくりチョコレートの工程に登場するテンパリングと言えば、チョコを溶かして行う温度調整の工程のこと。一方、スパイスカレーにおけるテンパリングとは、熱した油でスパイスの香りを引き出して、油にスパイスの香りを移していく作業のこと。

それぞれのスパイスの香りや風味をしっかり油に移してから食材を加えていく、このテンパリングこそ、スパイスからつくるカレーの肝と言っても過言ではありません。ニンニクの香りをじっくりオリーブオイルに移す、アーリオオーリオと同じ要領ですね。

ポイント3:玉ねぎは“焼き付ける”イメージで

油でじっくり熱したスパイスから、カレー独特の刺激的な香りがキッチン全体に広がっていきます。ここで、油の中にみじん切りにした玉ねぎを加えます。

ざっくり混ぜて鍋全体に広げたら、手早く炒めずゆっくり火を通していきましょう。焦げつく直前にヘラで返す程度に。このひと手間で水分が飛び、味が凝縮され、カレーのおいしさのベースになるコクが生まれます。

玉ねぎがあめ色になるのを待つ間に、鍋に入れるトマトと付け合わせの野菜をカットしていきます。水分がたっぷり含まれたフレッシュなトマトを使えば、お水は加えなくても大丈夫。鍋から立ちのぼる、おいしい香りをまとった湯気にお腹も反応してしまいます。
付け合わせの野菜は、素揚げにして最後にトッピングしましょう。

ポイント4:“追いスパイス”はパウダーで

味の決め手になるスパイスは、パウダー状のカルダモン、ターメリック、コリアンダー、ガラムマサラを使います。そのままでも香り立ちのいいパウダースパイスですが、香りの持続力がホールと比べると弱い分、入れどきが肝心。具材にじっくり火が入ったこのタイミングで投入します。
熱で香りが飛びやすいので、調理の途中で加えて手早く炒め、もうひと煮立ち。

ふつふつしてきたら、ご飯をよそって、さあ完成です。

手づくりカレーを引き立てる、国産クラフトビール

多少時間はかかっても、こうして手の込んだ料理と向き合うことで、予定の詰まった休日にも負けない充実感を味わえるのではないでしょうか。
せっかくですから、カレーに合わせるビールにも少しだけこだわりを。

国産麦芽の香ばしい味わいと、国産ホップ「IBUKI」の華やかな香りが味わえる「JPL(ジャパン・ペールラガー)」がオススメです。上質なキレと、ハーブを連想させる心地よい香りが楽しめるクラフトビールは、スパイシーなカレーとの相性もピッタリ。

こだわりのカレーとこだわりのビールで、休日の食卓を存分に楽しんでみませんか?