習い事は、ビールです。

2018.04.19

春から何か新しいことを始めたい…心にもそのような芽生えのある季節。大人の習い事というと、資格を取ることや仕事に活かせることに目が行きがちですが、“自分の好きなもの”をとことん掘り下げて学んでみるというのも、ライフスタイルを充実させる方法のひとつです。そこで今回は、ビール好きのみなさんに“習い事としてのビール”をオススメしたいと思います。

ビールをリアルに学べる「ビールセミナー」

普段、何気なく飲んでいるビール。しかし、いつも飲んでいるのに、ビールがどのようにしてつくられているのか、どのような種類があるのかなど、よく知らないことがたくさん、という方も多いのではないでしょうか。
実は、ビールを習い事としてとことん学べる場があるのをご存じですか?

それが「キリンビールセミナー」です。料理とのペアリングや、グラスで変わるビールの味わいなど、さまざまなテーマのセミナーがあり、実際に体験しながらビールを学ぶことができます。
セミナーを通じてビールの新しい顔を知っていくことで、より一層ビールが愉しくなり、さらに好きになること間違いなしです。
ここでは、数あるセミナーのテーマから「世界のビール」について、少しだけご紹介します。こちらのテーマは、ビールの起源に始まり、どのように世界で愛飲されるようになったのか、その変遷について学ぶ内容になっています。

01.世界で最初のビールづくりはいつ?

古代のビールは、紀元前3000年頃には既につくられていたといわれます。
現在の嗜好品としての役割もありつつ、当時は栄養価の高い食料源としてもつくられていたようです。古代エジプトの壁画には、ビールづくりの様子をはじめ、酒席で酔った女性たちや酔って運ばれる人まで描かれたりもしていました。

02.ビールづくりの中心は修道院だった

中世ヨーロッパでは、修道士たちが中心となってビールをつくっていたといわれます。ビールは単なるお酒としてだけでなく、栄養価のある飲みものという見方が当時も残っており、修道院などで人々に提供もしていました。
また、日本の味噌のように、各家庭でもビールづくりは行われていました。人々は自家製ビールを飲んでおり、1人当たり年間約300リットルも飲んでいた記録もあるのだとか。

03.ビールはハーブ由来だった。“グルート”を使ったビールが主流の時代

中世ヨーロッパのビールは、ホップだけでなく、ヤチヤナギやペパーミントなど、さまざまなハーブで風味付けをしていました。
多種多様なハーブをブレンドしたこの香味料は“グルート”と呼ばれ、ハーブが自生する地域ごとに異なる味わいをもたらしたのです。

04.“ビール純粋令”が発令された16世紀は、現在のビールの夜明け

実際のセミナーでは、中世でのビールの隆盛を、当時のものに似た世界のビールを試飲しながら学んでいきます。

14世紀にもなると、グルートに代わってホップを使ったビールづくりが広まってくるのですが、その背景には、それまでの自家生産・自家消費が中心のビール醸造から、産業生産という形で大量にビールがつくられるようになったことが挙げられます。
ビール醸造が市場向けに移り変わっていく中で原料の研究が重ねられ、グルートよりホップを用いたほうが、風味も良く、より長持ちすることが分かりました。また、低いアルコール度数で保存ができることから、より少ない麦芽でより多くのビールを生産することも出来たため、ホップでのビールづくりが台頭していったのです。

そしてついには、1516年にバイエルン公ヴィルヘルム4世による「ビールは大麦、ホップ、水からつくるべし」と記された“ビール純粋令”なるものも発令されるほどに。この時代を契機に、現在のビールの姿がヨーロッパで形づくられていきました。

05.“産業革命”はビールづくりにも影響

18世紀後半にはイギリスで産業革命が起き、蒸気機関が発達、発展します。これにより、水の汲み上げや麦芽の粉砕が容易にできるようになりました。
そして、鉄道などの運搬網の整備も進んだことで、各地にビールを安定して運べるようになり、市場は拡大していったのです。

06.ビールづくりにおける“三大発明”

19世紀、世界のビールに3つの大きな変革がもたらされます。

1つめは、アンモニア式冷凍機の発明。製造を諦めていた夏季も含む“1年中”、“どこでも”ビールをつくることができるようになりました。
2つめは低温殺菌法の発見。低温殺菌法とは、ビールを低温(60℃程度)で20分程度熱処理することで、発酵を止める方法です。これにより、品質が安定するようになり、長期の輸送にも耐えられるようになりました。
3つめは、酵母の純粋培養に成功したこと。これによって安定したビールづくりが行えるようになりました。

これらの発明がなければ今のビールは存在しなかったかもしれません。そう考えると、当時の人々の奮闘に感謝の気持ちが湧いてきますね。

07.“琥珀色で白い泡”ピルスナービール誕生

もちろんセミナーでは、世界のビールの歴史を学ぶ中で、キリンビールの歴史についても触れていきます。
前述の技術革新などを受け、軟水を使った“琥珀色で白い泡”をもったピルスナービールがチェコで誕生し、海を渡って日本でも本格的なビールづくりが始まりました。そして1888年に「キリンビール(現・キリンラガービール)」が誕生し、現在まで130年に渡って歴史が刻まれてきたのです。

気軽に自由に“ビールを学べる”セミナー

いかがでしたか?「キリンビールセミナー」では、今回少しだけご紹介した「世界のビール」だけでなく、つくり方、注ぎ方、相性がいい料理とのペアリング、グラスによる味わいの違いなどさまざまなテーマのセミナーを揃えています。
各セミナーは時間や日程を変えて何度も実施しているので、興味を持ったものに気軽に参加してみてくださいね。

自宅でも“飲みながら学べる”のがビールのいいところ

セミナーに興味はあるけれど、行く機会がなかなか作れない…という方も、手元にビールがあれば“自習”できるのが、ビールのいいところです。

例えば、「スプリングバレーブルワリー」や「グランドキリン」といった個性あるクラフトビールを用意して、気軽に飲み比べてみてはいかがでしょうか。
ピルスナーやラガー、ペールエール、IPAといったそれぞれのビアスタイルを知って、どんな料理が合うのか試してみるのも、勉強のひとつです。
他にも、グラスを変えてみたり、注ぎ方を変えてみたり、ビールの歴史を調べながら飲んでみたりなど、学び方は無限大。
学べば学ぶほど、ビールの奥深さを知るとともに、今までのビールとはひと味もふた味も違った味わいが愉しめるはずです。

新しい季節に、ビールの愉しみ方の幅を広げてくれる“習い事としてのビール”を始めてみてはいかがでしょうか。

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