オージースタイルで愉しむ、週末BBQランチ

2018.04.05

世界最大の島国にして、南半球屈指のワイン生産国オーストラリア。同地のワインづくりは、温帯性気候の南部で盛んに行われ、複雑で多様性に富んだ土壌から生まれる良質なワインが注目されています。また、おなじみのコアラやカンガルーに留まらず固有の動・植物が多く、美しい自然に恵まれたオージーたちは、その恩恵にあずかり、ビーチやテラス・公園など屋外で気軽にバーベキューをするのが大好き。そんなオージースタイルのバーベキューには、もちろんワインが欠かせません。今回は、オーストラリアで生まれた2種類のワインと、本場スタイルのバーベキューの、とっておきのペアリングをご紹介します。

オーストラリアで新たな魅力を発揮するブドウたち

オーストラリアでワインづくりが始まったのは、1820年代のこと。
ヨーロッパ人により持ち込まれた、シラーズ(シラー)、ピノ・ノワール、リースリング、セミヨンなどさまざまなブドウたちは、やがてそれぞれの品種に適した気候や土壌に根を張るようになりました。
世界最大の島国という隔離された立地条件のおかげで、オーストラリアのブドウたちは、19世紀にフランスを中心にヨーロッパを襲った病害を免れ、現在世界最古の樹齢のブドウの樹が残るなど、独自の発展を遂げてきました。
今やそのブドウたちは、ある時は祖国以上の、ある時は祖国とは異なる個性で、世界の人々を魅了しています。

淡白な魚のグリルに合わせる、爽やかでフレッシュなリースリング

テラスにテーブルとグリルを用意したら、ガーデンバーベキューの始まりです。

現地のバーベキューでも人気のソード・フィッシュ(メカジキ)を、焼き目が付くまでグリルしたら、一口大にカットし、フェタチーズ、ミニトマト、バジルと合わせた“サラダ仕立て”に。

淡白なメカジキの味を引き立てるのは、塩水に浸けて熟成させたフェタチーズ。サイコロ状にカットして、レモンを搾っていただきます。

合わせるワインは、「セント・ハレット イーデン・ヴァレー リースリング」。

青リンゴや柑橘を思わせる爽やかでフレッシュな果実香に、オーストラリアのリースリング特有のペトロール香(※)や白い花のニュアンスが合わさります。
塩味のあるフェタチーズやフレッシュなトマト、バジルでコーディネートされた淡白なメカジキのサラダを、このワインの豊かな酸味と舌先に残るほのかな甘みが心地よく爽やかにリフレッシュしてくれ、ぴったりな組み合わせです。

今や世界屈指の良質なワイン産地となった南オーストラリア州バロッサ。中でも標高が高く冷涼なイーデン・ヴァレーは、豪州きってのリースリングの銘醸地です。
冷涼な気候の下ゆっくりと成熟したブドウは、あえて人の手の介入を最小限に留めることで、リースリングの魅力を最大限に引き出す製法が採られています。

※ 石油やガソリンなどを思わせる香り。

ジューシーなラムチョップには 骨格のしっかりしたシラーズが好相性

オーストラリアでは、日ごろから牛や豚よりもラム肉を食す機会が多いんだそう。バーベキューに欠かせない食材といえば、ソーセージとラムが挙がります。
中でも定番なのが、豪快に炭火で焼いた“ラムチョップ”です。フレッシュなミントをふんだんに使ったミントソースでいただくのが本場のスタイル。

骨つき肉を豪快に手づかみで楽しみましょう!

ペアリングにオススメしたいのが、こちらも銘醸地バロッサでつくられた「セント・ハレット フェイス シラーズ」。ラム肉の風味と、香り豊かで、ちょっぴりスパイシーなシラーズが好相性で、気軽に愉しむにはもってこいの1本です。

シラーズ本来の豊かさや深みだけでなく、ダークチェリーやシナモンを連想させる豊かな香り、花のニュアンス、さらには挽きたての胡椒やダークモカのニュアンスが重層的に感じられるフルボディタイプのワインです。
力強く、しっかりした骨格ながら、きめ細かいスムーズなタンニンが特長的なこのワイン。ビロードのような余韻が長く愉しめますよ。

ちなみに、信頼、信念を意味する“FAITH”をその名に配したこのワインは、1842年に新たなスタートを求めて東欧シレジア(※)からバロッサへとやってきた開拓者たちの“信念”と仲間たちへの“信頼”に敬意を表して名付けられたもの。

※ 現在のドイツ、ポーランド、チェコに分割された歴史的な地域名。

自由に飲み、喜びを分かち合う。 世界が注目する、“新しい”ワイン文化

国民の4人に1人が外国生まれと言われるオーストラリア。そんな多様性と、オーストラリアの豊かな海産物、畜産物、新鮮な農産物が合わさって、ヨーロッパ、東欧、アジアなどとのフュージョン(融合)料理が自由に栄え、美食大陸オーストラリアを築いています。
そして、それはワインも同様。国外から持ち込まれたブドウは、オーストラリアの土壌に根付き、それぞれの品種のポテンシャルをのびのびと開花させています。
格式にとらわれず、屋内でも屋外でも、自由に軽やかにワインを愉しみ、喜びを分かち合ってきた人々にならって、オーストラリアに行った気分で、ぜひご家庭でも試してみてはいかがでしょうか。

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