自分と向き合うウイスキーブレンド

2017.11.16

ウイスキーづくりにおいてとても大事な“ブレンド”。通常は、何年もの経験を重ね熟練した鼻を持つブレンダーが行い、ウイスキーの味わいを左右する重要なプロセスと言われています。とても高度な技術を伴いますが、おいしくブレンドできたときの感動は計り知れないといいます。実は、DRINXにはそんなブレンドを気軽に自宅で体験できるキットがあります。冬も近づき夜が長くなるこれからの季節に、好みの香りや味わいを見つけるべく、ウイスキーでゆったりとした時間を愉しんでみるのはいかがですか?

テイスティングで自分と向き合う、本当の好みを見つける時間

富士御殿場蒸溜所からお届けするブレンドキット「“おうちで愉しむブレンディング”The Fuji Gotemba BLEND KIT」には、好みの味わいにブレンドするための5種の原酒タイプとテイスティングのためのオリジナルグラスとジガーが入っています。
セットを開けたら早速ブレンド…!ではなく、最初に試してもらいたいのはそれぞれの原酒タイプのテイスティング。同じものを飲んだとしても、感じる香りや味覚はひとりひとり異なるため、ブレンドを行う前にまずはそれぞれの原酒タイプをテイスティングしてみていただきたいのです。

普段は食べものや飲みものをなんとなく口にしていることもあるかもしれませんが、ウイスキーが持っているさまざまな香りや味わいとじっくり向き合うと、きっと新たな発見が得られます。ぜひ自分の嗜好性と向き合うつもりで、好みの香りや味を見つけてみてください。

【テイスティングのステップ】

@清潔で他の香りが少ない部屋で行います。

Aテイスティンググラス(小さなチューリップ型グラス)を用意します。

Bミネラルウォーターを準備します。

C原酒とミネラルウォーターを1:1の割合で合わせます。
※ 原酒タイプのアルコール度数が46%なので1:1で割ると23%になります。23%くらいの度数が原酒の香りや味が分かりやすいと言われています。

D香りのバランスが落ち着くまでしばらく待ちます。

Eグラスに鼻を近づけ、香り(トップノート)を感じてください。

F少量を口に含み、舌の上を転がし味を感じてください。

Gのどごし、後口(アフターテイスト)を感じてください。

グレーンとモルト、それぞれの特長を知って愉しむ

5種の原酒タイプが入っている富士御殿場蒸溜所のブレンドキット。それぞれの原酒タイプにはもちろん、異なった香りと味わいがあります。

コーンなどを原料とするグレーンウイスキーからは、穏やかな味わいで他の原酒を引き立てつつブレンド全体をまとめてくれる「ライト」、甘く華やかな香りと適度なボディ感のバランスが良い「ミディアム」、さらにライ麦を加えてしっかりとした重厚感を出した「ヘビー」の3種類。

モルトのみを原料とするモルトウイスキーからは果実のような香味特長を持ちブレンドすることでより華やかな印象を与えることができる「フルーティー」と、麦芽特有の香りを持ち、ピートの香りがブレンドに香味インパクトを与えてくれる「モルティー」の2種類。

テイスティングでそれぞれの原酒の印象を感じ取ったり、知識としてその特長を知っておくことで、実際にブレンドするときのイメージも膨らみ、想い描くブレンドに1歩近づくことができます。

つくりたいウイスキーを想像して、自分のためのブレンディング

じっくりとテイスティングを行い、それぞれの原酒タイプの特長を感じたり、自分自身の好みの香りや味わいの特長が分かってきたら、実際にブレンドをしてみましょう。
ブレンドをする際に大切なのが、どんなウイスキーをつくりたいのか、しっかりとイメージを持ってブレンドを始めることです。
「今日の気分は?」「一緒に食べたい料理は?」「今の季節は?」など、その時々の気分やシチュエーションに合わせてイメージを膨らませたら、待ちに待ったブレンドの時間です。

【ブレンディングのステップ】

@まず、どんなウイスキーをつくりたいか想像してみましょう。
・その日の気分に合わせて(しっかりした重厚なタイプ/軽やかなタイプ)
・一緒に飲む人に合わせて(香りがしっかり出たタイプ/フルーティーなタイプ)
・時間に合わせて(食事に合わせる水割り用/夜を愉しむまったり用)
・季節に合わせて(爽やかなハイボール用/じっくりお湯割り用)
・好きなタイプのウイスキーを想像して(ジャパニーズタイプ/バーボンタイプ)

A計量器を用意します。
※ 付属のジガーは、小さい方が15ml、大きい方が30mlになっています。

Bテイスティングした原酒タイプの味を思い出しながら、計量をして大きなグラスで合わせます。
※ 気に入ったブレンドを再現できるように、テイスティングメモを残しておきましょう。

C合わせた数種類の原酒と同量のミネラルウォーターを大きなグラスに入れます。
※ テイスティングのステップC参照

Dテーブル上で軽く揺すって混ぜます。

Eテイスティンググラスに入れて香味を確認します。

いかがでしたか?
自分でブレンディングをしてみると、その時々の自分の好みの味を発見する喜びや、想い描いた香りや味わいを実現する喜びを味わうことができます。繰り返しトライすることでイメージの味に近づけていく、そのプロセスもまた愉しみのひとつ。

ゆっくり、じっくりと自分だけのためのウイスキーをブレンドする時間は、とても贅沢な大人の時間。ブレンダーのこだわりを体験しながら、そんな夜を過ごしてみてはいかがでしょうか。

プロフィール

田中 城太 Jota Tanaka

キリンウイスキーのマスターブレンダー。
1988年にキリンビール株式会社に入社後、渡米しワイン関連業務に携わり、帰国後ウイスキーの業務に徐々にシフトし、2000年にブレンダーに就任。
2002年に再度渡米し、バーボン(フォアローゼズ)の商品開発全般に携わる。帰国した2009年からは、キリンビール商品開発研究所でブレンダー業務に従事し、2010年にチーフブレンダーに、2017年にマスターブレンダーに就任。

樋浦 竹彦 Takehiko Hiura

キリンウイスキーのブレンダ―。
2005年にメルシャン株式会社に入社後、ブレンダーとして軽井沢蒸溜所の製品の開発に携わる。
勝沼のワイナリーでのマール製造や、本搾りや氷結等のチューハイブランドの商品開発を担当した後、2007年からキリンビール株式会社のウイスキーブレンダーとして商品開発や原酒管理に従事。

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