ハイボールを自由に“クラフト”する夏

2018.07.19

幅広い世代から愛されているハイボール。基本的にはウイスキーを炭酸水で割るだけのシンプルな飲みもの。だからこそ、自分流のこだわりを加えることで愉しみ方がどんどん広がる、実はとてもクリエイティブなお酒なのです。今回は、富士御殿場蒸溜所のブレンダー・竹重元気さんのアドバイスのもと、少し変わったハイボールのアレンジやおいしいつくり方など、いつもとは一味違うハイボールの魅力をご紹介していきます。

ハイボールを“クラフト”してみませんか?

今注目を集めているクラフトビールには、“手づくり”や“独自性”といった意味合いが込められています。それと同じように、“独自にアレンジしてつくる”という意味で、“クラフトハイボール”を愉しんでみませんか?

クラフトハイボールにピッタリなのが、「富士御殿場蒸溜所 ピュアモルトウイスキー」です。竹重さんによると、「クセがなくやわらかい味わいなので、素材の組み合わせ次第で爽やかな味わいにも、深みのある味わいにも持っていくことができる」のだそうです。

そんなピュアモルトを使って、こんな“クラフトハイボール”はいかがでしょうか?これまでのイメージを覆す味わいに、きっと驚きますよ。

舌にも目にも爽やかな「キューカンバーハイボール」

ピーラーでスライスしたきゅうりをグラスの内側に巻くように沿わせ、続いて氷、ウイスキー、ソーダの順に注いでいきます。
意外な組み合わせに感じるかもしれませんが、きゅうりの青い香りが、ピュアモルトの甘く華やかな香りと合わさることで、とても爽やかでスッキリとキレのある味わいのハイボールに仕上がります。

グラスにできるグリーンの縞模様とハイボールの黄金色のコントラストが美しく、涼しげな見た目でも愉しませてくれます。
夏のちょっとしたおもてなしドリンクとしても喜ばれそうですね。

甘みと深みを味わう「メイプルハイボール」

こちらのアレンジはいたってシンプル。まずは氷、ウイスキー、ソーダでベーシックなハイボールをつくり、仕上げにメイプルシロップを加えるだけです。ポイントは、メイプルシロップを氷に伝わせるようにそっとかけること。

メイプルシロップの甘い香りとピュアモルトの甘い熟成香がよく合い、よりやわらかな味わいのハイボールに。さらに、オーク樽での熟成を経たウイスキーと木々から採れるメイプルシロップ、双方が持つ樹木香が味わいに絶妙な深みを与えてくれます。
とろみも感じられ、ひとりで深くリラックスしたいときなどにぴったりの一杯になりますよ。

まろやかなのに爽やかな「シナモンミルクハイボール」

こちらは、ハイボールの概念を覆すアレンジ。
まず、パウダー状のシナモンを豆乳と混ぜ合わせてシナモンミルクをつくりましょう。シェイカーを使えば、自宅で“クラフト”している気分も盛り上がりますよ。
グラスにシナモンミルクを入れたら、氷、ウイスキー、ソーダの順で注ぎます。ミルクと炭酸でできるミルキーな泡を、スティックシナモンで軽くステア(かき混ぜる)しましょう。仕上げにオレンジピールを添えれば、シナモンミルクハイボールの完成です。

一見ハイボールとは思えませんが、飲んでみるとこれがしっかりとハイボール。「富士御殿場蒸溜所 ピュアモルトウイスキー」の甘い熟成香を、シナモンのスパイシーな香りが引き立ててくれ、香り高く複雑な味わいが愉しめます。
豆乳を使っているので口当たりはまろやかですが、ソーダの炭酸が口の中をスッキリ爽やかにしてくれる、クセになる一杯です。

王道ハイボールの黄金比とは?

ここまで、斬新なアレンジの“クラフトハイボール”をご紹介してきましたが、基本に立ち返り、王道のハイボールのつくり方もお伝えしておきましょう。次の手順と分量を参考にすると、きっと最高においしい一杯が味わえますよ。

@グラスに適量の氷を入れ、ウイスキーを氷の上から注ぎ入れます。
Aマドラーでグラスに水滴がつくくらいまで、かき混ぜます(30回程度)。これでグラスの中の温度を下げ、炭酸を逃げにくくします。
Bウイスキー1に対して、ソーダ4くらいの量をグラスの内側を伝わせるように静かに注ぎます。丁寧に注ぐのは、振動や跳ね返りによって炭酸が飛んでしまうのを防ぐためです。
Cグラスの下部からゆっくり2回ほどかき混ぜます。ウイスキーは比重が軽いので、あまりかき混ぜなくても混ざりやすいのです。

これが、ハイボールの黄金比とつくり方のポイントです。こちらをベースに、炭酸の強弱や温度など、自分流のこだわりを加えてさまざまな飲み方を試してみるのも面白いですよ。

ひとり気ままな時間に愉しみたい、“氷なしハイボール”

シンプルなハイボールでも、例えばウイスキーの濃さや温度を変えることで、ひと味もふた味も違う味わいになります。

例えばオフの日。ひとりでじっくり映画鑑賞や読書をしながら愉しむためのハイボールをつくるとしたら、どんな飲み方が合うのでしょうか。

「ピュアモルトは味がやわらかいので、ひとりで愉しむのなら、冷やしすぎない飲み方でその繊細な味わいを感じてもらうのがよいでしょう。“氷なしハイボール”がオススメですね」と、竹重さん。そこで、おいしい“氷なしハイボール”のつくり方も教えていただきました。

@ソーダは良く冷やしておきます。
A一度グラスに氷を入れてグラスを冷やしたのち、氷を取り除きます(もしくはグラスを冷蔵庫などで冷やしておく)。
Bグラスにウイスキーを注いだら、ソーダをグラスの内側を伝わせるようにゆっくり注ぎます。
Cステアをしなくても、比重の違いでウイスキーとソーダが混ざりあい、ハイボールができあがります。

冷えた状態では香りが立ちにくいのですが、時間の経過や、口に含むことでウイスキーが少しずつ温まり、味わいや香りの変化をじわじわと感じることができます。
氷が入っていないのでウイスキーが薄まることもなく、自分のペースでじっくり愉しめるのだとか。

爽快感とともにゴクゴクと愉しむだけでなく、このように長い時間をかけてウイスキーの“起承転結”を愉しむこともできる。その幅広さがハイボールの魅力のひとつとも言えるでしょう。

もっと自由にハイボールを愉しんで

DRINXでは「富士御殿場蒸溜所 ピュアモルトウイスキー」はもちろん、ハイボールを一杯つくるのにぴったりなサイズのソーダ、「KIRIN yosa-soda(ヨサソーダ)」も販売しています。

今回ご紹介した飲み方だけでなく、自由に試しながら、自分好みのハイボールの愉しみ方を見つけてみてくださいね。